こんにちは、ざわわです。
ミスチルのアルバム『重力と呼吸』より「箱庭」を徹底考察していきます。
「箱庭」の情報
箱庭は『重力と呼吸』の5曲目に収録されている曲。
また箱庭とは何かというと
名園,山水などを模して小さな箱の中に適宜風物の模型を配して造るミニチュアの庭園。 コトバンクより
というものです。つまりミニチュアの世界ですね。
曲の豆知識
・ツアー重力と呼吸では演奏されていない
・一番の「きっと僕が考えていた以上に」と二番の「いつのまに過ぎ去っていた誕生日」で韻を踏んでいる。
・「いつのまに過ぎ去っていた誕生日」のあとブラスで「Happy birthday to you~♪」と流れる。
歌詞の全文
ヒリヒリと流れる 傷口から染み出る
赤い血の色の悲しみが 胸にこぼれるジリジリ寂しさは 現実味帯びてくる
気づかぬふりはできない でも認めたくもないきっと僕が考えていた以上に
小さな箱庭で僕は生きてる誰のための愛じゃなく
誰のための恋じゃなく
不器用なまでに僕はただ 君を大好きでした明日には明日の風が吹くっていうけど
今日の太陽を浴びたい 月に見惚れたいいつのまに過ぎ去っていた誕生日
祝ってくれる人がもういないことを知る誰のための愛じゃなく
誰のための恋じゃなく
乱暴なまでに僕はまだ 君を好きで
残酷なまでに温かな思い出に生きてる
箱庭に生きてる
歌詞の解釈
この曲は失恋ソングですが、普通の失恋ソングとは少し違うと思っています。
失恋したことがある人ならきっとわかると思いますが、当たり前のようにいた存在がいなくなってしまうと、その悲しみを理解して受け止めようとする自分と、その一方で、現実を受け止めたくない自分がでてくると思います。
そのような失恋ならではの、複雑な気持ちを「箱庭」に例え歌われている曲だと思います。
また本当にこの曲が失恋かはわかりません。大切な人をほかの理由で失ってしまった歌かもしれませんし。そこは自由に解釈していいと思います。
ヒリヒリと流れる 傷口から染み出る
赤い血の色の悲しみが 胸にこぼれる
ジリジリ寂しさは 現実味帯びてくる
気づかぬふりはできない でも認めたくもない
君のことを失った痛みがジリジリと現実味を帯びてきている。わかっているけど認めたくない。まだ傷は出来て時間がたっていないのでしょう。
きっと僕が考えていた以上に
小さな箱庭で僕は生きてる
おそらくこれは、心の中を箱庭に例えているのだと思います。
あなたと一緒にいた時間を心で何度も繰り返している。映画「インセプション」でもそのようなシーンがあったと思うのですが、心の中で小さな箱庭(あなたといた日々の再現)を繰り返しているのかなと。
誰のための愛じゃなく
誰のための恋じゃなく
不器用なまでに僕はただ 君を大好きでした
不器用ながらに僕は君が大好きだったというのがサビで伝わってきますね。
明日には明日の風が吹くっていうけど
今日の太陽を浴びたい 月に見惚れたい
これミスチルの歌詞の中でも結構上位でお気に入りの歌詞なんですけど、凄く詩的でいいですよね。比喩表現だとは思いますが、そのままの意味でも素敵です。
早く次に進めって人は言うけど、月と太陽(一つしかない一人しかいない)君に見惚れたい。
誰のための愛じゃなく
誰のための恋じゃなく
乱暴なまでに僕はまだ 君を好きで
残酷なまでに温かな思い出に生きてる
箱庭に生きてる
そしてラスサビでは、「まだ君が好き」と認めており、さらには「乱暴なまでに」と言っていることよりかなり思いが強いのが見受けられます。
でもそれは過去の話で、心の中の暖かい思い出の中に生きている。つまり箱庭に生きているということなのだと思いました。
曲の印象・特徴
・アルバム『EVERYTHING』や『KIND OF LOVE』に収録されていそうな雰囲気の曲。
・明るい雰囲気とは裏腹に歌詞が切ない(overと同じ)
・韻の踏み方が気持ちいい
・終わり方が突然で寂しい
まとめ
いかがでしたでしょうか。
『重力と呼吸』より「箱庭」でした。
切ない曲ですが、いいフレーズや表現が多くてかなりお気に入りの曲です。
是非皆さんなりの解釈をしてみてください!